ミスター・ビーンで知られるローワン・アトキンソン主演のコメディ映画『ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲』から。
It's no good. It won't move, sir.
Johnny English Strikes Again, (00:23:06)
<解説>
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It's no good. It won't move, sir.
主語が2人称や3人称の場合、主節の動詞に will を使って主語の意志を表すことは通常できません。例えば、
She will ~
は、通常「彼女」の意志ではなく、話者の確信を表します。
しかし、will と異なり、won't は主語が2人称や3人称の場合でも主語の拒否の意思を表すことができ、
She won't ~
は文脈によって「彼女は~しないだろう」だけでなく「彼女は~しようとしない」という意味にもなります。
この「拒否の意思」の won't は、主語が物の場合にも使えます。上の won't はこの用法。
It's no good. It won't move, sir.
「ダメです。動きません(動こうとしない)」
ちなみに、第1文の It は「今、自分がしようとしていること」つまり「鍵をかけられたドアを手で開けようとすること」を指し、第2文の It は「ドア」を指しています。