再び『ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション』(2015年)から。予告編はこちら





主人公 Ethan はロンドンの支部で連絡員と会ったところで敵に捕らわれますが、その後脱出して、本部にいる仲間の Brandt に連絡を取ります。以下は、Ethan が Brandt に「ロンドンの支部が襲われた」と伝えた後に続く2人の会話です。



Brandt: Do you have anything to go on?

Ethan: A face.

Mission Impossible: Rogue Nation  (00:18:15)


<解説>







Brandt: Do you have anything to go on?


直訳すると「君は go on するための何かを持っているか?」。go on には「続ける」という意味もありますが、ここではその使い方ではありません。

on はここでは副詞ではなく前置詞で、on と anything の間には、「前置詞」と「前置詞の目的語」の関係が隠れています。go on ~ は句動詞として辞書にも載っていて、Oxford Advanced Learner's Dictionary では、

"to base an opinion or a judgement on sth"
(「意見や判断を~に基づかせる」つまり「~を判断材料にする」)


という定義になっています(sth は英英辞典で something を表します)。前置詞の on には「~に基づいて」という意味があるので、「~に基づいて進む」が go on ~ の基本の意味。上のセリフは「これから捜査していくにあたって判断材料にするものは持っているのか?」つまり「手がかりはあるのか?」という意味になります。


Ethan: A face.

「顔だ」ということですが、「名前などは分からないが、敵の顔は見た」という意味のセリフです。