再びハリーポッター第2作目「ハリー・ポッターと秘密の部屋」から。
主人公 Harry の通う魔法学校では、直接目を合わせるだけで殺されてしまうというモンスターが出没していました。そのモンスターの正体を突き止めようとしていたある女の子が、ある日、石のように固まった状態で見つかります。彼女は鏡を握りしめていました。以下は、なぜ彼女が手に鏡を持っていたのかについて、主人公 Harry が親友の Ron に対して言うセリフです。
I bet you anything she was using it to look around corners in case it came along.
Harry Potter and the Chamber of Secrets (01:52:51)
<解説>
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I bet you anything she was using it to look around corners in case it came along.
一見 anything と she の間は関係代名詞の省略のように見えるかもしれませんが、she was ~ の部分は完全な文になっているので、これは関係代名詞の節ではありません。
V O O (that) S V という珍しい形ですが、bet という動詞はこの形を取ることができ、Oxford Advanced Learner's Dictionary では、
She bet me £20 that I wouldn't do it.
(彼女は私を相手に、「私がそれをしない」ほうに20ポンド賭けた)
という例文が載っています。
上のセリフは、
「『彼女は、モンスターが曲がり角の向こうからやって来る場合に備えて、(モンスターと鉢合わせしないように、自分の体を晒さずに)曲がり角の先を見るために鏡を使っていた』ということに、僕は君に対して何を賭けてもいい」
つまり、
「『彼女は、モンスターが曲がり角の向こうからやって来る場合に備えて、(モンスターと鉢合わせしないように、自分の体を晒さずに)曲がり角の先を見るために鏡を使っていた』ということに、僕は100パーセント確信がある」
という意味になります。