ミスター・ビーンで知られるローワン・アトキンソン主演のコメディ映画『ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬』から。
以下は、イギリス人スパイである主人公のジョニー・イングリッシュと、彼の部下であるタッカーとの会話です。場所は飛行機の機内。アジア系の男性アテンダントが「Susan」というネームタグを胸につけているのを不審に思ったタッカーが、上司のイングリッシュに注意を促す場面です。
Tucker: I don't think he's a "Susan."
English: But then you're not a linguist,
are you, Tucker?
Johnny English Reborn, (00:09:07)
<解説>
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Tucker: I don't think he's a "Susan."
通常、固有名詞には a をつけませんが、この Susan は固有名詞ではなく、「Susan という名前の人」という意味で普通の名詞として使われているため、a がつけられています。
「彼が Susan(スーザン)という(女性の)名前なのはおかしいのでは?」
English: But then you're not a linguist, are you, Tucker?
この But then は前回の記事で紹介した熟語で「でも」という意味です。
「でも君は外国語に詳しいわけではないだろ?」
イングリッシュはこの後続けて
「Susan はスーザンではなく、シュジャンという中国の名前なのだ」
と説明します。
ちなみに、linguist はここでは「言語学者」ではなく、「外国語に通じている人」という意味です。