ミスター・ビーンで知られるローワン・アトキンソン主演のコメディ映画『ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬』から。


ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬 [Blu-ray]
ローワン・アトキンソン
ジェネオン・ユニバーサル
2012-12-05



以下は、イギリス人スパイである主人公のジョニーイングリッシュと、彼の部下であるタッカーとの会話です。場所は飛行機の機内。アジア系の男性アテンダントが「Susan」というネームタグを胸につけているのを不審に思ったタッカーが、上司のイングリッシュに注意を促す場面です。




Tucker:  I don't think he's a "Susan." 

English: But then you're not a linguist,
              are you, Tucker?

Johnny English Reborn, (00:09:07)



解説>







Tucker: I don't think he's a "Susan."

通常、固有名詞には a をつけませんが、この Susan は固有名詞ではなく、「Susan という名前の人」という意味で普通の名詞として使われているため、a がつけられています。

「彼が Susan(スーザン)という(女性の)名前なのはおかしいのでは?」


English: But then you're not a linguist, are you, Tucker?

この But then は前回の記事で紹介した熟語で「でも」という意味です。

「でも君は外国語に詳しいわけではないだろ?」


イングリッシュはこの後続けて
「Susan はスーザンではなく、シュジャンという中国の名前なのだ」
と説明します。

ちなみに、linguist はここでは「言語学者」ではなく、「外国語に通じている人」という意味です。